子どものやりたい気持ちを高める?

投稿者: | 2022年10月4日

発語のない子どもを指導している場面を学生達に見せてあげたところ。
「先生、楽しそうにやっていますね」という感想を述べる学生がいました。

(私)楽しくやっているけど・・・しっかりと狙って、楽しくやっている。

「“子どもは、私に遊んでもらっている”」と思っていて、それでいて「楽しい」「嬉しい」と
全身で表現をしてくれます。主体的に私とのやり取りを重ねてもらいたいので、世間の人が
思いがちな教え込むというものではありません。保護者は、魔法がかかったとか、冗談に言って
くれますが、知らない人がみたら魔法みたいなものに見えるのでしょうね。

これらのやり取りを見ていての、冒頭の学生の感想です。

課題時間では、「お勉強しようね」とは言いますが、私は楽しんでもらう前提で課題を組み立てるの
で、結果的には、子どもは「楽しい」「楽しい」と表現くれます。これが、私の上手くいった、
いかない時の判断でもあります。あとは、時間が終わると帰りたくないと言われるのも、子どもから
私への評価。

発語がないから感情表現が出ないわけではなくて、脳や身体はしっかりと反応を返してくれます。
その動きが、子どもの感情として私達は、子どもの気持ちとして認知できます。

保護者には、我が子がこんな表情をするんだとか、こうした様子を見せるんだということを
知ってもらうことが、大切であると考えています。これまで、関わってきた子ども達も
良い年齢になっていますが、子ども時代に、身辺自立からはじまって、言葉、対人行動、地域生活スキル
等々を積み上げてきた、かつての子ども達は、大人となってからの生活の選択肢は、やはり広がっています。

それだけに、子ども時代に、できることを増やしていって、本人が他者に意思表示をできるようにして、
日常生活場面の中で選択決定が、当たり前のように遂行できるようにさせたいと考えています。
それが、やりたい気持ちを高め、子どもの可能性を広げることができるからです。