子どもが見せるさまざま場面での顔

投稿者: | 2024年8月11日

保育現場や学校現場での先生方と関わっていると、保護者の対応が難しいとの話が多いです。一方、家庭でも先生方から何か問題を指摘されたり、何らかの対応や取り組みが必要であるような話に対して、受け付けられない家庭が大半なのではないでしょうか。

それは、家庭からすれば、現場維持がベストなわけで、生活において変化を伴う手間や波風立てたくありません。

次に子どもだけを見ると、特に集団生活の場で見せる振る舞いは、基本的に家庭で見せる振る舞いと異なります。保護者は、家庭では親として問題を感じていないから問題がないと考えがちです。でも子どもが見せる様子は、例えば、家庭生活場面、集団生活場面A、集団生活場面B、というように、それぞれの場面で、子どもの見せる様子や言動は、すべて違うことを、知って欲しいのです。

特に集団生活場面は、基本的に他者に合わせて、秩序を守って過ごす経験をする場面です。子どもなりに周囲に気をつけて過ごす子どももいれば、周囲を気にせず自分の気持ちのままに、過ごす子どもいます。いろいろな考え方や感じ方を持つ、お友達と過ごすことで、集団生活の中で学んでいくからです。その学びのプロセスの中で、友達とぶつかりながら、他者のことを理解したり、自分自身を他者に理解してもらうために必要なこと経験を繰り返して学ぶわけです。言い換えれば、家庭で見せる我が子の振る舞いとは、異なります。

集団生活で見せる子どもの気になる言動は、子ども同士がぶつかりながら、協調を模索しながら自分理解や他者理解を重ねていきます。集団で見せる振る舞いを少しでも良くするためには、周囲の大人による手助けが絶対に必要です。子どもを叱る、注意をするなどして、大人が結果だけをいろいろと指摘したところで。根本にある課題は解決しません。むしろ、問題を複雑にしてしまいます。

家庭が我が子のことを理解するというのは、言葉で言うほど、実は簡単ではありません。だからこそ、子どもに携わる大人のサポートが少し必要になるんです。