先日は、ペアレントメンター養成講座が開催され、ペアレントメンター養成をしました。年2回の養成講座を開催して、支えることに関わってくれる方を養成する講座です。ペアレントメンターを目指して、受講していただく方には、大変感謝しています。
参加される方を見ていると、いろいろな想いを抱いてペアレントメンターとして活動をしようとする背景が伺えます。多くの方は、ペアレントメンターの支援を利用して、世間の目を気にせず、自分の本音を語る場で自分自身の気持ちを語る経験をしながら、親としての課題を一つまた一つと乗り越えようと歩んできたが多いように思います。
これまでに、ペアレントメンターの個別相談を受けたことがある、ペアメンCafeに来た事がある等、お一人お一人、我が子をどのように受け止めるべきかを迷いながら、一段ずつ階段を登ってきた方です。そのようなお話をする方が大変多いです。
ペアレントメンターも子育て真っ只中ですから、日常の子育てに迷いがないわけではありません。
ペアレントメンターによる支援は、親として似たような思いや経験をしているからこそ、相談者からすると私を受け止めもらえる機会が、ペアレントメンターによる支援になっていきます。
普段は、身構えて社会や子どもに関わる専門職者と対峙するわけです。関わる専門職者が、保護者の気持ちに寄り添うことを、残念ながら丁寧にできる方ばかりではないからです。親として在り方に戸惑いがある中で、特に具体的なアドバイスもなく、「しっかりやってください」と言われているような葛藤だけを感じやすい訳です。そうすると身構えるしかないのです。
ペアレントメンターによる支援の場は、他者に対して身構えなくて、周囲の目を気にしなくても、初めて自分な言葉にならない思いを受け入れてもらえる経験の場になります。保護者の発達受容は、親として生涯を通じて歩んでいく大きな課題です。それを支えようと取り組んでいるのが、ペアレントメンターかがわの取り組みです。
支援制度ができあがっている今日ですが、保護者にとっては、納得が得られない環境の中で日々、子育てしています。しかし、発達の気になる子どもの療育支援、教育支援は、仕組みがあっても保護者の我が子に対する発達受容と支援を利用する意味について、納得が得られないと、子どもに対する支援の成果が現れたにくい課題があります。
保護者の支援を丁寧に行われて環境があるからこそ、作られている支援制度が初めて機能するわけです。子どもの支援は、子どもに提供します。でも、保護者にその支援の意義を理解してもらえない状態では、支援は機能しない、そんなことが保育、教育、支援現場で生じているからこそ、私達の活動が求められていると考えています。